日本家电企业“集体衰落”现象的研究——基于对东芝、夏普收购案例的分析

 2022-08-28 11:40:22

论文总字数:15564字

摘 要

2007年之后日本电器巨头日立、东芝、索尼、松下相继退出国内液晶电视生产领域。2011年三洋电器白色家电部门就已被中国家电企业海尔收购。2016年3月,东芝白色家电部门被中国美的集团收购,同日夏普被台湾精密制造业鸿海收购。至此,对于20世纪70年代取代美国全球家电领导地位的日本家电企业而言,其衰落愈发明朗化。本稿重点研究东芝白色家电和夏普的衰落,而论其原因,从外部经济环境来看,受2008年经济危机引起的日元升值、2014年之后的急速贬值、IOT时代下模拟电视向数字电视发展、以及中国和韩国新兴势力冲击的影响,日本家电企业,尤其是液晶电视部门逐渐丧失了在国际市场的竞争优势。从企业内部经营来看,一是和日本社会老龄化引起的企业员工缺乏年轻创造力,高龄保障制度下的人力成本增加有关。更主要的是夏普沉溺于液晶视野沼泽,经营者判断偏差带来的策略性失误;东芝白电衰落则与其陷入财务造假丑闻有关。此外,东芝经营的垂直统合策略导致决策效率低下,也使得白色家电部门亏损严重。但另一方面,在家电业成熟后市场份额减少时,企业往往倾向于以被跨国并购的方式将资本转移到发展中国家、次发达国家,以进行产业结构升级,某种意义上讲是企业整体的进步,而非消极衰落。

关键词:日本家电企业的衰落,夏普,东芝,白色家电,液晶电视,产业结构升级

要旨

2007年以降、日本の大手電機メーカーの日立、東芝、ソニー、パナソニックが相次いで国内の液晶テレビ自社生産事業から撤退した。2011年、三洋電機の白物家電部門が中国の家電メーカーのハイアールに買収された。そして2016年3月に、東芝は白物家電部門を中国の美的集団に売却し、同じ日にシャープが台湾精密工業の鴻海に買収された。20世紀70年代から家電業界においてアメリカのリーダー地位を奪った日本の大手家電メーカーにとっては、その凋落現象がすでに顕著化した。本稿は主に東芝とシャープを中心として研究する。その凋落の原因を分析すると、外部経済環境の面では、2008年のリーマンショックによる円高、2004年の急速な円安、そしてIOT時代で発展したデジタル技術と、中国と韓国勢企業からの競争などの影響を受け、日本の家電メーカーがすでに国際競争における優位性を失ったからである。企業内部から見てみると、高齢化による若い年齢層の不足がもたらす創造力不足、高齢者の厚生保険金などの人件費の増加も原因である。だが、経営戦略が主な原因である。シャープは液晶に執着すぎ、経営陣の判断ミスにより液晶テレビ事業で大失敗した。東芝では粉飾問題による財務危機や企業体質の悪化が要因である。また、垂直統合モデルにおいて意思決定、経営効率の低下も白物家電の連続赤字の原因となる。しかし、家電業界において、国際買収の形で、資本を発展途上国や次先進国に転移し、産業構造を調整するのが一般的な方法で、企業にとってはある意味での進歩とも言える。つまり、日本の家電メーカーの凋落はただの消極的な衰退ではない。

キーワード:日本の家電メーカーの凋落、シャープ、東芝、白物家電、液晶テレビ、産業構造の調整    

目  次

はじめに(序論)

1. 研究の背景と意義………………………………………………………………1

2. 研究範囲と概念の説明…………………………………………………………1

3. 先行研究………………………………………………………………………2

第一章 日本の大手家電メーカーの発展歴史

1.1 1970年代―2000年前後の状況……………………………………………3

1.2 2008年―2015年の状況:凋落の序盤……………………………4

1.3 現状:日本の大手家電メーカーの凋落現象…………………………… 5

第二章.凋落の原因

2.1外部環境…………………………………………………………………………7

2.1.1 20世紀70年代から今日まで日本のマクロ経済環境……………………7

 2.1.2 家電市場における中国、韓国の企業の優位性……………………………8

2.1.3 社会的な構造の問題…………………………………………………………8

2.2内部環境(経営、管理の特性と変化)………………………………………8

2.2.1 経営戦略の問題………………………………………………………………8

2.2.2 企業体質の悪化………………………………………………………………9

2.2.3 多角化経営戦略と産業構造の調整……………………………………10

第三章.日本の家電メーカーの行方

3.1 大手家電メーカー……………………………………………………………12

3.2 大手家電メーカー以外の中小企業…………………………………………12

おわりに………………………………………………………………13

参考文献………………………………………………………………14

謝辞………………………………………………………………………………15

はじめに

1.研究背景と意義

2016年3月30日、日本全国を驚かせた二つの国際買収が行われた。日本の総合電機メーカー大手である東芝は白物家電事業を中国のマイディアグループ(美的集団)に売却した。同じ日に、シャープは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収された。そのほか、パナソニックの子会社となった三洋電機も2011年に中国のハイアール(海雨集団)に買収された。多くの家電メーカーは相次いで液晶テレビの自社生産や白物家電の某製品から撤退したなど、業績、株価の低迷が続いている。中国、韓国と比べ、日系家電メーカーの世界市場シェアはかなり縮小した。それと共に、「日本の大手家電メーカーが凋落した」という評論が話題となった。

本稿は「日本の大手家電メーカーの凋落」という背景をもとにして、この現象の本質と原因を研究することにより、十年以来の日本の家電業界の推移と最新動向を把握したい。また、マクロ経済が日本の企業、特に老舗家電メーカーにもたらす影響を探求する。そして、家電業界における国際買収、資産流動の必要性を認識したい。

2.研究範囲と概念の説明

本研究の研究分野は日本の家電業界とする。研究対象は老舗の大手家電メーカーの凋落現象である。研究手段は電機メーカー大手の8社のうち、家電事業に手掛けている6社(日立製作所、パナソニック、三菱電機、シャープ、東芝、ソニー)に絞って、その家電部門を研究することである。特に、2016年に話題となった買収案に関わる東芝とシャープの二つの対象を中心とする。

本研究に関する幾つかの概念を以下に説明する:

(一)家電、白物家電、AV家電

家電:家庭用電気製品の略。一般的には、白物家電と、AV家電と、デジタル家電と、情報家電とを含む。[2]

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