关于太宰治的反抗精神—以《人间失格》和《斜阳》为例

 2023-06-03 14:26:15

论文总字数:9446字

摘 要

太宰治作为无赖派小说代表作家而广为人知,一生创造出很多优秀的作品,本论文选取了其代表作《人间失格》和《斜阳》,分别从正面和侧面分析了太宰治的反抗精神。本论文共由太宰治的介绍,太宰治的反抗精神的表现以及这种反抗精神产生的原因这3个部分组成。论文开始简单的介绍了太宰治的家庭环境,成长过程以及两部作品的故事梗概。第二部分则是从正面、侧面列举了体现反抗精神的事件,通过《人间失格》的3次自杀事件来正面描写反抗精神的体现,通过《斜阳》中和子、直治、母亲这三个出场人物为中心侧面描写反抗精神的体现。第三个部分是分析和总结两部作品中反抗精神产生的原因。在太宰治阴暗的内心中,唯一的光芒、那便是反抗精神。

关键词:人间失格;斜阳;反抗精神;太宰治

目 次

謝辞 I

要旨 II

摘要 III

1 はじめに 1

1.1 研究の動機及び目的 1

1.2 先行研究と新しい視点 1

2 太宰治の紹介 3

2.1 家庭環境及び成長過程 3

2.2 『人間失格』と『斜陽』のあらすじ 3

3 太宰治の反抗精神の表現 5

3.1 正面説明――『人間失格』から見る 5

3.2 側面説明――『斜陽』から見る  6

4 反抗精神の原因  9

4.1 劣等感  9

4.2 空虚感  9

4.3 恐怖感  9

4.4 嫌悪感 9

5 おわりに  10

参考文献 11

1 はじめに

1.1 研究の動機及び目的

作品によって作家の心の奥底が覗ける。その中、自伝は作家の考えを反映する近道で、作家の一生を詳細に客観的に述べた。しかし、自伝より架空小説のほうは作家の真実の気持ちが伝えられる。作家は出場人物の「口」を借りて、思い切って自分の言いたい話をはっきり言って、作家の本当の姿を現す。それで、本論は太宰治の自伝の『人間失格』と架空小説の『斜陽』を選んで、正面と側面の二重説明で一回太宰治の内心の反抗精神を覗いてみる。   

無頼派小説の代表作の『人間失格』と『斜陽』は堕落、絶望だらけの陰気な色彩をベースとして、戦後の日本社会の不安と動揺などを描写するが、作品を何回読み返すと、主人公の描写にしてもほかの出場人物の描写にしても、絶望と不安の中で、太宰治はこの俗世間に対する強烈な反抗精神を持っていることが感じられる。

『人間失格』は自伝としてより直接に太宰治の内心世界を分析できる。 『斜陽』は女性を中心にする小説として、出場人物の性格の分析を通して側面から太宰治の反抗意識を反映する。正面と側面の二重分析を通じて、太宰治の反抗精神を全面的に理解する。

1.2 先行研究と新しい視点

『人間失格』と『斜陽』の代表的な研究について、次のようなものが挙げられる。

日本では、文芸評論家の奥野健男は『人間失格』に対して太宰治は、自己の内的真実にあくまで忠実で、自己の欠如感覚をあくまで深め、妥協せず自分を偽らず、そして人間の真と愛と正義と美を追求する主人公を設定し、彼が挫折、敗北する過程において、俗世間は偽善に満ちた悪を、醜さを、非人間性を初めてあらわにしたと論じた。

柄谷行人は「『斜陽』に対して明るさが暗さを喚起し、暗さが明るさを喚起する世界、四人の人物が交錯しあうときに生じる微妙な光と影の世界だ。この四人の人物はそれぞれ太宰の分身ともいえ、これまでの作品の総合ともいえるが、それらがあるバランスを持った拮抗しあっているところにこの作品の静かな緊張感がある」と述べた。

中国でも、太宰治の作品を研究する有名な学者もたくさんいるが、劉麗娜の『太宰治の依頼心の分析』という文章の中で、依頼心は太宰治が死亡に執着する根本的な原因だと主張した。

饒秋玲の『斜陽』における反俗精神という論文の中で、『斜陽』の中の主要人物にいつて考察してきて、それぞれの身に宿っている「反俗的」なものについて論じてきた。

鄭世鳳の『人間失格』の表の必然性と裏の反抗精神という論文の中で、太宰治の代表作『人間失格』やその生涯の解読を通じて、「滅びの外装」のしたに隠されている正真正銘の太宰治の姿を探求すると述べた。本論は以上の素晴らしい著作を踏みえて、自分なりの考えを加えて書いた。今まで学者は『人間失格』についての研究重点が太宰治の自殺事件および死亡意識で、『斜陽』についての研究重点が出場人物の反俗精神だということが多いが、本論は二つの作品を結合して、二つの作品の中から太宰治に隠された反抗精神を述べてその原因を分析した。

2 太宰治の紹介

2.1 家庭環境および成長過程

太宰治は昭和初期を代表する作家だ。本名は津島修治、青森県北津軽郡金木村に生まれた。生家は大地家、富豪で、父は政治家で、事業にいそがしくて、母は病弱だから、さらに、六男が生まれて、乳母や叔母によって育てられて、幼いころから、親の愛を知らなかった。そんな心のうつろさを埋めたのは文学だった。1933年より小説の発表を始めて、1935年『逆行』が第1回芥川賞の次席となって、翌年、第一創作集『晩年』を刊行した。彼は退廃的、破滅的な作風で、織田作之助、坂口安吾、石川淳とともに新劇作派、無頼派と称される。1939年、石原美智子と結婚して、幸せな日々を送っていて、『富嶽百景』、『走れ、メロス』など多くの佳作を書いた。戦後、『斜陽』などで流行作家となるが、遺作の『人間失格』を残して、山崎と玉川上水で入水自殺した。太宰治の一生は『人間失格』の書名どおりに、憂鬱なイメージが強い。評論家の奥野健男が「津軽に生まれ育ったこと、生家が大地主であったこと、六男として育ったこと、この三つが太宰治の生涯と文学を理解する上に、重要であると考える」とそう評価した。こんな特別な環境で生きるこそ、卑賤と誇りの矛盾を感じて、太宰治は強烈な劣等感と空虚感を出て、敏感で、脆い性格を養成したわけだ。自慢すぎて、自意識過剰を招いて、それに敏感な感受性を持って、こんな残酷な現実の中で、必ず何かというと心に傷をつける。これも彼が一生中、5回自殺で、ずっと死亡を追求していた根本的な原因だと思われている。

2.2 『人間失格』と『斜陽』のあらすじ

『人間失格』は戦後時期、人間に対する絶望感を描写した代表作品だ。全書は序言、後記と3編の親書からなっている。この作品は主人公の大庭葉蔵は青少年から中年までの人生の悩みと追求を述べて、3回の自殺事件に基づいて、自我犠牲という無頼行為で現実への不満と運命への反抗を表した。主人公の大庭葉蔵のことはまさに太宰治自身の人生を反映したと思われる部分があるので、自伝的な小説とみなされている。したがって、大庭葉蔵は架空の人物ではなくて、実は作者の分身だ。自分自身を投影した大庭葉蔵を通して、世間に自分の恥の多い生涯を暴露して、自分の犯した罪を告白して、心の奥底からの不安、人間に不信任、恐怖などの心理を表現した。この「深部心理の自伝」は一番たやすく太宰治の「素顔」がうかがわれる作品だ。『斜

陽』は戦後に発表されて、「斜陽族」という流行語を生んで、没落貴族の母、和子と直治の生き方を描いた作品だ。主人公の和子と母は二人で肩を寄せ合うように生きてきた。長年後、弟の直治は戦場から戻ったが、かなりひどいアヘン中毒になった。ほぼ毎日、小説家の上原さんかと一緒に東京中を遊びまわって、酒を飲んで、デカダンな生活を送った。和子は既婚の上原に恋したが、何回も告白の手紙を送ったが、一回返事が来なかった。彼女が東京に行って上原さんに会おうとしたとき、急に母が重病になって間もなく死んだ。このきっかけで、和子は戦いとらなければならないものがあった。それは恋だと気付いた。そして、和子が上京に行って、やっと上原さんに会って、上原さんと彼の友達のところで一晩泊まった。翌日の朝、和子が家に戻ったが、弟の直治が遺書を残して自殺した。和子が一か月間、一人で冬の山荘に住んでいて、そして、上原さんに最後の手紙を書いた。これから、お腹の子とともに、古い道徳の第二回戦、第三回戦を戦うつもりだ。評論家の奥村野男は登場する四人は作者の分身だと述べた。出場人物と太宰治自身を結びついて分析して、母、直治、和子の身から太宰治の姿が見える。

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