论文总字数:11893字
摘 要
我们能在全世界看到猫的身影,但是在不同的国家,人们对猫的情感却有所不同。西方世界中,猫是背信弃义的典型代表。猫在中国历史上并不具备正面形象,黑猫更是被看做不祥的象征。但是在日本,猫却受到了极高的欢迎,日本人喜爱甚至对猫怀有崇拜之情,比如在许多的神社寺庙中都供奉着猫的石像。日本人爱猫,无论从语言、文学作品,还是日常生活等诸多方面可以看出日本民族对猫所持有的一种特殊情感。正是由于这种独特的情感,日本创造出了在全世界都别具一格的猫文化。本文以日本猫文化为出发点研究日本民族性。主要包括猫文化历史、新世纪的猫文化、猫文化体现的日本民族性三个方面。历史方面从唐猫时代讲起,从几个时代的文学作品中探寻日本独特猫文化的形成轨迹。对于新世纪的猫文化部分,则主要运用事例研究法,以猫岛和猫咪咖啡厅为例进行研究。最后将从日本民族心理和审美意识两个方面对日本民族性进行论述。
关键词:日本;文化;民族性;猫文化;猫形象
要 旨
世界中どこでも猫たちの姿が見られるが、国によって猫に対する感情は違うのである。西洋では猫は偽善的なイメージの典型である。そして、猫は中国の歴史にはプラスのイメージを持っていない。特に黒猫は不吉の象徴とされている。しかし、日本では猫は非常に人気がある。日本人は猫を崇拝している。多くの神社やお寺に猫の石像が祀られている。日本人は猫を愛することは言うまでもなく、言語、文学作品から日常生活まで、日本民族の猫に対する特別な感情を見出すことができる。このような感情から、日本は独特な猫文化を作り出した。小論は日本の猫文化を出発点として、日本の民族性を研究するものである。主に猫文化の歴史、新世紀の猫文化、猫文化から見る日本の民族性という三つの方面から研究を行う。歴史的には唐猫の時代から、いくつかの時代の文学作品に沿って日本の独特な猫文化の形成を探究する。新世紀の猫文化については、事例研究法を用いて、猫島と猫カフェを例として研究しようと思う。最後は日本の民族心理と美意識の二つの面から日本の民族性を論述する。
キーワード:日本;文化;民族性;猫文化;猫のイメージ
目 次
はじめに………………………………………………………………………………1
第一章 日本の猫文化の歴史………………………………………………………2
1.1 古典や伝説における猫………………………………………………………2
1.2 民衆生活における猫………………………………………………………4
1.1.1 猫に関する民俗………………………………………………………4
1.1.2 猫に関する用語………………………………………………………5
第二章 現代日本の猫文化…………………………………………………………6
2.1 猫島……………………………………………………………………………7
2.2 猫カフェ………………………………………………………………………8
第三章 猫文化から見る日本の民族性……………………………………………9
3.1 日本人の民族心理…………………………………………………………9
3.2 日本人の審美意識……………………………………………………………10
おわりに………………………………………………………………………………11
参考文献……………………………………………………………………………12
謝辞…………………………………………………………………………………13
はじめに
猫を不吉の象徴とする国と違って、日本人は猫を愛している。言語、文学作品、日常生活などのさまざまな面において、日本民族の猫に対する特殊な感情が見られる。日本人は生活の中で様々な幸運を招くと言われる飾り物をよく使っているが、中には招き猫が最も広く使われている。前足を上げて客引きをする招き猫は商売人たちの一番のお気に入りである。日本の古典や伝説にも、猫に関する記述は多く見られる。日本語の中で、慣用句や日常用語の中で、「猫」を援用する例は枚挙にいとまがない。それらの文学や社会生活における猫のイメージはそれぞれ違うが、すべて日本民族が日常生活の中で次第に創造したもので、日本民族の知恵を凝集しただけでなく、日本の民族性も反映した。日本の特色を持つ猫文化の形成は、日本民族の美意識、民族心理と密接に関係している。
- 日本の猫文化の歴史
シルクロードを通じてアジア圏内に広がった猫たちは、中国を経由して日本にもやってきた。明確な証拠はないものの、日本では、恐らく飛鳥時代(592~710)から奈良時代(710~794)の頃にはすでに猫が存在していたと推測される。
敬虔な仏教徒であった天武天皇(680年頃)の時代、唐から盛んに経典が輸入された。こうした経典を日本に持ち帰る際にやっかいなのが、船の中のネズミによる被害である。江戸時代の随筆に記されているように、経典をネズミから守るため、僧侶たちが唐の国から猫を持ち込み、船の中に置いていたという可能性は十分に考えられる。
随筆『愚雑俎』[1]という書物の中には、「大船には鼠多くあるものなり。往古仏経の舶来せし時、船中の鼠を防がんために猫を乗せ来る事あり」と記されている。こうしたことから、害獣駆除係として猫を船に乗せることは、珍しいことではなかったと考えられる。
それ以来、神話、文学作品や民俗でも、猫の姿を見ることができるようになった。
1.1古典や伝説における猫
いかなることでも二面性を持っているように、猫もペットとして人を癒す愛くるしい小動物であると同時に、罪や迷信における憎らしい一面を持つ。猫が文化現象になったのは、日本民族が長い間、自身の感覚を猫をうまく利用して表現してきたからである。時には猫に願いを込めて、時には猫に癒されて、また時には猫のイメージを通して日々の不満を吐き出す。これらのような種々雑多な感覚と猫のイメージとの関連は、文学や言語などになって定着し、最終的には特色のある猫文化を形成したわけである。(张秀华,2004:99)
猫は日本の民間の伝説における神秘的な存在で、変身したり、人食いしたりする一方、恩返ししたりすることもある。民間伝説における猫のイメージを明らかにすることで、日本の大衆の猫に対する考えが分かるようになる。
「猫が化ける」という印象が登場し始めたのは、おそらく平安後期の頃だろうと推測される。その前に遣唐使が中国から猫を導入したので、「唐猫」と呼ばれている。そして、猫の数が少なかったので、皇室だけが猫を飼う権利があった。そのため、猫は人々の心の中で権力のシンボルになった。
日本の『源氏物語』などの文学作品には、猫の宮廷での崇高な地位が描かれている。日本の多くの文献では、日本の宇多天皇の猫に対する記述が見られる。彼は猫を「韓盧(中国戦国時代の韓の名産だった黒い名犬)」、「堀中の玄璧」「雲上の黒龍」にたとえた。漢文の中で有名な文章ほど華麗な文藻を使う傾向があるが、猫に対してこのような美辞麗句を使って称賛するのは日本では初めてである。
一条天皇も無類の猫好きで、「命婦のおもと」と呼ばれた猫が子を産んだ時の記録が、当時の貴族である藤原実資の日記『小右記』にある。
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